韓国で自動車等を運転するにあたって

令和5年3月28日
日本人が韓国で運転する場合、日本との交通マナー・習慣の違いや、車道が右側通行である等の交通規則の違いなどから交通違反で取り締まりを受けたり、交通事故に遭遇することも少なくありません。

ここでは、韓国で車を運転するための運転免許証の種類とその方法とともに、韓国の交通マナーや日本では馴染みのない交通規則をいくつかご紹介しますので、皆様のより快適で安全な運転の一助となれば幸いです。

1 韓国で自動車等を運転する方法

(1)国際運転免許証の取得

◯ 日本と韓国は、ジュネーブ条約に基づき、保有している自動車運転免許証の種別に応じた国際運転免許証による自動車の運転が認められています。国際免許証の有効期限は1年で、更新制度はありませんので、これを超えて継続的な運転を予定している場合は、日本で再交付のための申請をするか、以下(2)又は(3)の方法により韓国の自動車運転免許証を取得する必要があります。

◯ また、国際運転免許証の有効期限内であっても、日本の運転免許の有効期限が失効すると国際運転免許証も効力を失いますのでご注意ください。

◯ 国際運転免許証の申請は、日本の運転免許証に記載の住所地を管轄する各都道府県警察の警察署の運転免許課、運転免許センター、運転免許試験場などで行います。申請窓口や手続きは、都道府県ごとに違いがございますので、各運転免許センター等にお問い合わせください。

(2)韓国の運転免許証への書換え

◯ 韓国では、日本の有効な運転免許証を韓国の運転免許証に切替えることが可能です。韓国内の指定病院で視力検査(視力・色覚・聴力検査、眼科検診)を受検する必要がありますが、学科試験と技能試験は免除されます。なお、韓国の運転免許証への切替えに際しては、切替えを行った機関に日本の運転免許証を預けなければなりませんのでご留意ください(日本の免許証は、預け入れた機関から韓国出国時に返却を受けてください)。

2021年12月、韓国の道路交通公団運転免許試験場ホームページで確認した必要書類は以下のとおりですのでご参考にしてください。

  1. 日本の(有効な)運転免許証
  2. 旅券
  3. 外国人登録証
  4. カラー写真3枚(3.5cm×4.5cmのパスポート用写真)
  5. 免許証の大使館確認書(日本運転免許証証明。当館で即日発行可、必要書類等はこちら)でご確認ください)
  6. 韓国の出入国事実証明書(出生から現在まで。出入国管理事務所または韓国の市役所・区役所等にて発行可)
  7. 料金:手数料8,000ウォン

◯ 韓国の運転免許証への切替え手続きや必要書類等についての詳しい情報は、道路交通公団運転免許試験場別ウィンドウで開く(TEL:1577-1120)にお問い合わせください。

◯ また、D-8(企業投資)ビザ保有者と家族(配偶者及び18歳以上19歳未満の未婚の子供)については、Kotra ICC(大韓貿易振興公社投資総合相談室)においても運転免許証の書換えの申請が可能です。必要な手続については、Kotra ICC(TEL:02-3497-1052)までお問い合わせ下さい。

(3)運転免許を取得

韓国で試験を受け、韓国の運転免許を取得することも可能です。詳しくは、道路交通公団運転免許試験場ホームページ別ウィンドウで開くを御覧になるか同試験場までお問い合わせ(TEL:1577-1120)ください。

(4)日本の運転免許の更新をお忘れなく

韓国の運転免許を取得したからと言って、日本の運転免許の有効期限が更新されることはありません。更新手続は、必ず日本で行う必要があります。

◯ 詳しくは都道府県警察の免許課等にお問い合わせいただくか、警察庁のホームページ別ウィンドウで開くを御覧ください。

2 韓国の交通マナー、交通規則の一例

(1)交通マナー

◯ 都市部では、激しい交通渋滞が所々で発生しています。のみならず、車間距離がほとんどないにもかかわらず、強引に割り込んできたり、逆にこちらが隣の車線に進入しようとしても道を譲ってくれないことも多々あります。

◯ ソウル等では、交通取り締まりの強化により、比較的交通ルール遵守の徹底がなされてきたと言われますが、信号を守らないオートバイの運転手なども多く見受けられます。

◯ 歩行者も横断歩道以外で道路を渡る人、信号を守らない人が多く、急な飛び出し等もあり、運転には日本以上に注意を要すると言って良いでしょう。

(2)交通規則(一例)

ア. 左折方法について

◯ 韓国の交通量の多い交差点などでは、信号機は赤・黄・青に加え、左折を意味する左向きの矢印の表示(例1)があります。日本と大きく異なるのは、青信号のみの点灯では左折をすることができず(別途標識の指示がある場合を除く)、矢印の表示が出たときにのみ左に曲がることができます。ただし、左向きの矢印に「비보호(ピボホ=非保護)」と書かれた標識(例2)や標示が設置されている交差点では、左折指示の信号灯火がなくとも、対向車線に車が近づいていないなど安全が確認できれば、青信号が灯火しているときに左折ができます。

◯ しかし、幹線道路などでは、そもそも左折や転回が許されない交差点も多く存在し、このような場合、左折又は転回可能な先の交差点で曲がる、もしくは標識(例3、4)に従って右折や左折を繰り返して目的の方向に進行することになります。

イ. 右折方法について

◯ 赤信号点灯時は、日本と同じように横断歩道及び交差点の直前で停止しなければなりません。しかし、韓国では、赤信号が点灯していても進行によって他の車両や歩行者の交通を妨害しない範囲で右折をすることができます。

ウ. 転回(Uターン)方法について

◯ 車線で区分された道路上や、転回を認める道路標示(例5)又は表示(例6)のない交差点では転回することができませんので、先ほど「左折方法」でも説明したとおり、転回可能な先の交差点で転回するか、例3のような標識に従い、目的の方向へ進行してください。

エ. バス専用レーンについて

◯ 都市部の大通りや高速道路などでは、一般車両の通行が禁じられているバス専用レーン(青色の実線もしくは破線で区切られた道路標示(例7)や道路標識(例8)などで表示)が多く設定されています。一般車両が専用レーンを走行していると、取り締まりの対象となります。

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